【子どもと一緒に読みたい本・絵本】㉒『オンネリとアンネリのおうち』

子育て奮闘中!のママが「子どもと一緒に読みたい本」「本当に子どもにうけた楽しい絵本」を紹介します。

★オンネリとアンネリのおうち(マリヤッタ・クレンニエミ作/福音館書店)


仲良し2人組の女の子たちが活躍するお話が好きです。
『ふたりのロッテ』に出てくるルイーゼとロッテや、『思い出のマーニー』に出てくるアンナとマーニー等、性格は間逆だけど、なぜか気が合うという設定と、女同士の友情物語に憧れがあります。

今回ご紹介する「オンネリとアンネリのおうち」に出てくるオンネリとアンネリも、とってもかわいい仲良し2人組。
1966年にフィンランドで出版された古い児童書ですが、挿絵も含め、全く古くささを感じさせず、50年前に出版されたとは思えません。

小学校の入学式で出会って以来、親友となったオンネリとアンネリは、夏休みのある日、ひょんなことから2人だけで住むお家を手に入れます。
誰にも気づかれず、ふたりで好きなように暮らせる夢のような日々の中で、二人は多くのことを自分たちで考え、解決します。
自立をテーマにしたお話ですが、ユーモアあふれる登場人物たちと不思議な出来事の数々に夢中になる物語です。

なんといってもこの本の一番楽しい場面は、2人が手に入れたお家の描写。
「どんな家かな?」と探検するオンネリとアンネリのワクワクがこちらにまで伝わってくるようで、「わたしもこんな家に住んでみた~い」と、間取りを想像するだけで楽しくなります。
ところが住み始めて2日目で、二人とも「うちで心配してないかしら?」と寂しくなったり、お隣のお家にボールを落としてしまうものの、あやまりにいけず後悔する様子も普通の子どもらしく、微笑ましい。
どんなにちょっとしたことでも相談しあう二人は、一緒にいれば勇気も二倍。
最後はちょっとドキドキする事件も解決してくれます。

原作はシリーズで全四作出ているのですが、福音館書店から2015年に出版されたのは、シリーズ一作目の本作のみ。
二作目の日本語訳版はまだかまだかと待っていたのですが、ついに「オンネリとアンネリの冬」が2016年11月に発売されました。
ぜひ全四作読みたい!
早く続きが出ないかなぁ、と楽しみに待っています。(M)

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。