【千葉ロッテマリーンズ・唐川侑己投手インタビュー 2017】 ㊤

プロ10年目を終えた成田高校出身の唐川侑己投手に、今年も独占インタビューさせていただきました♪

【10年目に確かな足跡】

ケガや調整のために短期間ファームに行くことはあっても、10年間1軍で先発ローテーションの一角を担ってきた唐川投手。
今年は21試合に先発しました。
4月には、通算1000投球回達成、出場選手登録日数丸8年で平成生まれ初のFA権(国内フリーエージェント権)取得、節目となる10年目に、プロ野球選手として確かな足跡を残しました。

12月上旬に行われた唐川侑己私設応援団主催の「唐川選手を励ます会」では、2008年にプロ野球界入りした唐川選手と同期生88名のうち、現在プロの世界に残っているのは22名しかいないこと、そのうち1軍で活躍している選手は数名であることが紹介されました。

【独占インタビュー】

―1年間お疲れ様でした。
今年、チームはオープン戦1位でレギュラーシーズンに突入しましたが、残念な結果となりました。
〈唐川〉オープン戦とレギュラーシーズンは全く別物なので・・・。
雰囲気に影響はありますが、オープン戦が良かったからシーズンも良いとは限らないんです。
選手はオープン戦は良かったのにな、とは思わない。
それはそれ、これはこれと思ってやっています。

―今年1年はどんな年でしたか。
〈唐川〉成績はともかくですが、ケガなく、イニングをある程度(126 1/3)投げられました。
規定回数まで行きたかったですが・・・。
(編注:一軍の規定投球回=所属球団の試合数(今年は143)×1.0)
今年、昨年と、3~4年前には全くなかった、自分の中で自信を持って投げられた瞬間があり、野球してるなと楽しい感じがあったのが唯一の救いでした。
2日か3日でしたが・・・。

昨シーズンやっと光が見えてきて、その延長線上でぶれないでやって来れました。
やりたいことはやれていました。
今年は良い時と悪い時がはっきりしていることが多かった。
あとは精度を磨いていき、いい時はもっと良く、悪い時は小さく、その振り幅を少なくしていくよう、継続して積み重ねていくことが大切だと思っています。

―昨年から取り組んでいる投球フォームのモデルチェンジについて、教えてください。
〈唐川〉簡単に言うと、身体のひねり、回転を意識した投げ方にしたということです。

―今年、投げた球種は?
〈唐川〉ストレート、カーブ、フォークみたいなスプリット、スライダーです。

―解説の方たちがよく、今年は唐川投手のカットボールが冴えているとおっしゃっていました。
今年はバッターが空振りするシーンも印象に残っています。
〈唐川〉みなさんがカットボールとおっしゃるのは、僕の中では変化の小さなスライダーだと思っています。それが俗に言うカットボールになっていた。
まっすぐと同じ軌道で投げられる球。
スライダーの軌道自体が真横に曲がったりするので、バッターのイメージがずれる時は空振りが取れる、うまくいかない時はバットに当たる。
良い時は勝負できる球です。

―里崎捕手がいらっしゃった時は、投球の組み立てはお任せすることが多かったようですが、若い捕手の方が増えた今はいかがですか。
〈唐川〉キャッチャーも勉強してくれています。お互いに意見を持っている中でサインを交換しながら、球種、コースを組み立てています。
そういうやり方にも慣れてきました。

―チームの成績が思わしくなく、最後の方は若手が試されて、唐川投手ご自身は不完全燃焼な終わり方だったと思いますが。
〈唐川〉最後、いつ投げることになるのか分からない状況は、準備が大変でしたが経験になりました。
若いときは優先してもらっていましたが、中堅になったんだという自覚が持て、そういう勉強になりました。

(続く)

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。