成田山醫王殿完成! 健康長寿を薬師如来に祈願

平成27年の起工以来、成田山新勝寺平和大塔西側に建立が進められてきた醫王殿が完成し、11月28日、入仏落慶大法会が行われました。

醫王殿のご本尊・薬師如来は、古来、病を癒して苦痛を取り除き、寿命を延ばす功徳がある仏様として、信仰されてきました。
成田市文化財に指定されている新勝寺の薬師如来像は、典型的な平安後期定朝様の坐像で、左手に薬壺を持っています。

両脇を固めるのは、太陽のような光明を放って心の闇を取り除く日光菩薩と、月のような穏やかな慈悲の心で煩悩を鎮める月光菩薩。

さらに控えるのは、厳しい怒りの形相でにらみ続け、人間に邪悪な心が起こらぬように守護する十二神将です。

祀られていた薬師堂(旧本堂)は門前町表参道にありましたが、より多くの人々がお詣り出来るようにと、成田山開基1080年祭記念事業の一環として、醫王殿建立が進められてきました。

醫王殿は、木造総檜、一重宝形造、向拝・軒唐破風付、本瓦葺で、和様を骨格としつつ架構技法や細部意匠に禅宗様式を摂取した中世の折衷様式でまとめられ、最新技術と伝統工法の融合が図られた、荘厳かつ華麗なお堂となりました。

スロープも完備されています。

入仏落慶大法会は、約350人の招待者と、お堂の前に集まった信者が見守る中、大僧正 橋本照稔猊下によって、大塔婆加持・伽藍加持、庭儀、開眼作法、表白文と進められ、大般若経が転読されました。

伽藍加持

大般若経の転読(初・中・終の数行を読み、経巻を繰って全体を読んだことにする略読)。
その風に当たると、無病息災の御利益があるとされます。

また、開基1080年祭を記念して創られた奉讃歌『今ぞ讃えん』が、成田仏教聖歌合唱団により初披露されました。

作曲者・松浦真沙先生

設計・施工・内陣装飾担当者に、感謝状が贈呈されました。

醫王殿で、健康長寿・当病平癒祈願したい方は、醫王殿受付まで(8時~16時)。

《健康長寿祝祷早見表(平成29年 数え年)》

まだ、ヒノキのいい香りが漂う醫王殿で、健康長寿や病気平癒を祈願されてはいかがでしょうか。

▽問:成田山新勝寺:℡0476(22)2111

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。