6月16日~19日、千葉県総合スポーツセンター陸上競技場で行われた「平成29年度関東高等学校陸上競技大会南関東地区予選会」の学校対抗得点で、成田高校女子が総合2位の成績をおさめました。
入賞者は次の通り(決勝実施日順 敬称略 学年なしは3年)。
6位(棒高跳び・三段跳・競歩は4位)までは、7月29日~8月2日に山形県で行われるインターハイ(全国大会)への出場権を得ました。
◆16日
《5000m競歩》 3位:北小路咲枝(2)25分36秒77/4位:髙橋真奈25分52秒08
◆17日
《1500m》 8位:石川英沙(2)4分29秒94
《400mハードル》 優勝:村上夏美59秒16
《棒高跳》 3位:生越結乙(2)3m30
◆18日
《800m》 優勝:石川英沙 2分13秒65/6位:藤村華純(2)2分14秒98
800m優勝の石川選手には800m、1500mを共に戦う千葉県小金高校の良きライバルとのドラマがありました。
千葉県大会は、1500mで石川選手が優勝、小金の選手が2位。
800mは、共に大会新をマークしながら100分の3秒の激闘で、小金の選手が優勝、石川選手が2位でした。
そして南関東大会。
千葉県チャンピオンとして臨んだ1500mでは、小金の選手が6位、石川選手は8位で後塵を拝しました。
そんな紆余曲折を経ての800m優勝です!
最後の直線で、東京の選手に一度抜かれたのを抜き返す気持ちの強さを見せ、0.15秒差で頂点に立ちました。
小金の選手は4位入賞。
レース後は6位入賞の藤村選手と3人、千葉県勢2年生トリオで抱き合いながら、インターハイ進出を喜ぶ姿がありました。
《走幅跳》 3位:清野涼々花 5m86
◆19日
《3000m》 3位:風間歩佳(1) 9分28秒72
「優勝した選手が速いことは分かっていたので、ついていこうと思っていました。
1000mの通過タイムが3分と速く、あせりました。このままついていったら、後半もたないので、いったん離れて自分のペースで行こうと切り替えましたが、自分のリズムでペースを上手く上げていけませんでした。
ラストは後ろから迫られている感じがしたので、これ以上は順位を落とさない、と気持ちでもっていきました。
前に出るとペースが落ちる、自分で引っ張るのがまだまだです。改善することが課題です。
2位を狙っていたので悔しい順位。タイムも自己ベストに及びませんでした。
1年生でインターハイに行けるのは嬉しいので、チャレンジしていきたい。
インターハイは10秒台の世界です。予選でベストを出さないと決勝には進めません。
インターハイまで、課題を克服できるよう、全力で練習して、その時の全力を出したい」
《三段跳》 4位:岡野夏実 11m89
(いろいろな思いが交錯したようで、しばらく考えてから、絞り出すように)
「まず、すごく嬉しいです。
インターハイ出場を前提にしていましたが、試合は何が起こるかわからないので、一生懸命頑張ろうと思いました。
家族全員の応援、チーム1~3年生のサポート、中原先生、菅野先生のアドバイスがあって、ずっと平常心で集中して試合をすることができました。
すごい記録を出す人が何人もいる中、自分の動きが精いっぱいできたことは、今日、成長できたことだと思います。
自己ベストを出し、みんなの応援の力で4位という順位を取ることができて満足しています」
5位:清野涼々花 11m88
前日の走り幅跳びで3位入賞を果たし、全国行きを決めた清野選手でしたが、その夜発熱。
三段跳びは、そんな体調不良の中での大健闘でした。
《4×400mリレー》
4位:成田(三浦ちさと(1)・村上・齋藤夏乃・水原麻衣(2))3分46秒19
予選と走順を変えたことが奏功し、昨年の南関東大会のタイムを超える、今チームベストを出しての全国切符。
結果を確認すると、抱き合って喜ぶ4人でした。
【注目ぴーぷる 生越結乙選手】
女子棒高跳びで3位入賞を果たし、競技を始めて1年3か月で、インターハイ選手となった生越選手。
中学時代は四種競技(100mハードル・走高跳・砲丸投・200m)の選手でした。
最高位は県総体の3位でしたが、全国出場標準記録には及びませんでした。
中学の競技生活を終えた生越選手の胸に残った思いは「もっと本気で狙ってたら、全国に行けたかも」。
「高校は強い学校に行って、自分の限界を設けないで、頑張りたい」という気持ちが芽生えた生越選手、また、小学校時代、器械体操の経験もあった生越選手に、周囲が棒高跳びを薦めました。
「棒高跳びはできますか?」と進学先探しをする中、成田高校に巡り合います。
入部当初の棒高跳び部門は、3年男子の先輩が1人。
生越選手は、顧問の中原先生以外にも、外部コーチに教わったり、アジア選手権入賞選手の練習を見せてもらったりと、先輩引退後は1人で練習に励みました。
昨秋の県新人戦でポールを折ったり、冬季にケガをしたりで、「何も怖くなくなった」という生越選手。
5月の県大会は3m20の大会新で準優勝となります。
南関東大会は、3m20の1本目を失敗。
奏功したのは、2本目から長さは同じで硬く重めのポールに変えたことでした。
「棒高跳びは楽しい!練習も楽しい!」と笑顔で弾むように話す生越選手の、試合前のルーティーンは「倒立歩行」。
体幹が意識でき、テンションも上がるのだそう♪
身体が真っすぐ揺れない美しい倒立歩行を、目の前で見せてくれました。
課題も分析できています。
「突っ込みが足りず、左が開くのが早すぎて、最後までためられず、ポールからの力がもらえていない。
ポールと仲良くなって使いこなし、跳ねる跳躍がしたい」と動作を交えながら、一生懸命説明してくれました。
今年は1年女子が3人、棒高跳びにチャレンジしています。
「教えられるように自分が頑張らないと」と目が輝く生越選手。
「同学年のメンバーが凄すぎて、自分はまだ実感がわきませんが、インターハイは3m60が目標。
来年戦うために、今年は全国の空気を味わいたい」と謙虚に話します。
輝く笑顔の中に勢いを感じる生越選手の、今後の活躍が楽しみです。
成田高校以外にも、南関東大会で輝いたエリア勢がいます。
成田北高校の鈴木さくら選手が、44m07の記録でやり投げ4位!
インターハイ出場を決めました。
また、遠山中学校出身の芹川史枝奈選手(早稲田実業1年)が、800m2分22秒55で8位入賞です。
【ふぉとぎゃらりー】
(写真協力:成田高校陸上競技部保護者様)