1年の感謝と祈願 成田山で納め札お焚き上げ

12月28日、成田山新勝寺で、今年最後の行事、恒例の「納め札お焚き上げ 柴灯大護摩供」が行われました。

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「納め不動」とも呼ばれるこの「お焚き上げ」は、今年1年、守っていただいた護摩札をお不動様の炎に返し、加護に感謝する伝統行事です。
あわせて、岩手県陸前高田市の松材をお焚き上げして、東日本大震災による物故者の供養と被災地の復興を祈願、また信徒の所願を書いた護摩札も「智慧の火炎」に投じられ、成就が祈願されました。

山伏装束の成田山僧侶約20名が、大本堂と釈迦堂間に特設された道場に入場すると、護摩壇を作る「斧の作法」、清浄な道場を作る「法弓の作法」、天地一切の悪魔を祓う「宝剣の作法」、本尊・行者・信徒を清める「洒水」の儀式が行われました。

祈願文が奏上され、松明(たいまつ)で炉に点火。
お不動様の智慧の炎が高々と上がると、大小約5万体のお札が、山伏の手により次々と投げ入れられました。

DSC_7204お焚き上げが終わると、参詣客にお供物が分けられ、結界に使われた紙垂(しで)を持ち帰る人の姿も見られました。

小さなお子さん2人を連れ、訪れていた成田市内の若いご家族は、「お焚き上げに来るのは、今回で2回目です。今年も1年の納めに来てみました。今年も家族全員が、普通に、健やかに過ごせました。来年も家族全員が、元気で健康に過ごせるよう、お願いしました」と話してくれました。


【今年最後の「どっとこむのつぶやき」】
実は、記者は「納め札お焚き上げ」を取材するのは初めて。
お焚き上げまでの古式ゆかしい儀式、読経の中、燃えさかる炎に清められながら、自然と厳粛な気持ちになり、ゆっくり、今年1年のこと、来年のことに思いを馳せることが出来ました。
1年の締めくくりにふさわしい伝統行事が、身近で行われることに感謝です。

一昨年11月に、紙媒体の「成田エリア新聞」を休刊とさせていただき、WEBサイトの「成田エリアどっとこむ」に移行してから、季節が一巡りしました。
まだまだ、「成田エリア新聞」の認知度を超えることはできませんが、少しずつ現場で「どっとこむさんね」と言っていただけることも増えてきました。
『成田エリアどっとこむ』にお越しいただいたみなさま、情報をお寄せいただいた皆さま、取材にご協力いただいたみなさまに、心の底より感謝申し上げます。
来年も一歩一歩、地道にコツコツと頑張ろうと、お不動様の炎を浴びながら思いました。
未熟なサイトではありますが、来年もよろしくお願いいたします。

それでは、みなさま、良いお年を~!

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。