成田を「演劇の街」に! 劇団わらく「まくべす」 8月6日~9日 国際文化会館で公演 成田市民も出演!

8月6日(木)~9日(日)、成田国際文化会館で、劇団わらくの「まくべす」が上演されます。
東京を拠点に活動するわらくが、成田の可能性にかけて、成田限定で公演する画期的な企画です。
「歴史の街・成田」「空港の街・成田」に次ぐ「演劇の街・成田」誕生の瞬間を目撃しませんか。

〈公演日時〉
2015年8月6日(木)~9日(日)
6日(木)  19:00
7日(金)  19:00
8日(土)  14:00 / 19:00
9日(日)  14:00
※公演時間:1時間30分(予定)

原作は、言わずと知れたシェイクスピア
舞台は11世紀のスコットランド。国王への忠誠心篤いマクベスと、その夫人。ふたりの破滅の物語は、3人の魔女に出会ったことから始まった・・・。

「成田を演劇の街に!」熱い思いの2人がタッグ
名高い原作を、「劇団わらくの『まくべす』」に構成・演出したのは、成田で育ち、成田で劇団を立ち上げ、東京に進出した主宰・勝俣美秋。
脚色・演出協力は、東京での演劇修業の後、成田で劇団M WORKSを立ち上げ、市民劇団の講師としても成田の演劇を牽引してきた宮崎顕。
「成田を演劇の街に!」という熱い思いを持つ、成田演劇界のツートップがタッグを組み、シェイクスピアに挑みます。
(2人からの熱いコメントを記事の最後に掲載!)

勝俣&宮﨑
勝俣&宮﨑

成田市民と共に創る「まくべす」
宮﨑顕が創るシーンの出演者は、主に演劇経験のある成田市民で、狂言回しにあたる門番などを演じます。

7月19日、成田組の遠山公民館での稽古にお邪魔しました。
稽古場を震わせんばかりの、迫力あるセリフ回しに圧倒・・・。
宮﨑さんからは、「お客さんは、いつもと違うアナタを観に来ている!」と厳しい演技指導がされていました。

出演する50代の女性は「『面白そう』と宮﨑さんのワークショップに参加して、そのまま出演することになりました。練習は毎回楽しい。ドキドキしながらやっています」。演劇部に所属する高校生は「大人と一緒に演じるのは初めて。みんなかっこいい。大人の人が自分を開放しているのを見て、自分も開放できるようになりました」「宮﨑さんはいろいろとアドバイスしてくれるので、やりやすい。いろいろと学べて楽しいです」「シェイクスピアに関われて光栄です」と、口々に目を輝かせながら語ってくれました。

成田限定公演のステージは、なんと大ホールロビー!
今公演は、成田でしか観られない舞台です。
しかも、演じられるのは大ホールではなく、ロビーという大胆な設定。ガラスに囲まれた約500㎡の空間が、劇場に生まれ変わります。どんなセットが組まれるのか楽しみです。

小学生以下無料! 学生割引あり!
一般チケットは2800円です。学生割引1800円。小学生以下は無料です。
成田でしか観られない熱い舞台を、お誘い合わせてご覧下さい。

〈会場〉
成田国際文化会館   千葉県成田市土屋303
TEL:0476-23-1331
交通:京成成電鉄「京成成田」駅 よりバス約10分
成田市コミュニティバス「成田市役所」または「京成成田駅東口」より「文化会館」下車

〈チケット〉
一般:2,800円/学生割引:1,800円/小学生以下無料
※学生割引:大学生以下の学生・演劇養成所などの研究生が対象。学生証のご提示をお願いいたします。

〈取扱い・問合せ〉
★劇団わらく TEL:080-3442-0481
MAIL:gekidanwaraku@gmail.com
http://www.gekiwara.com/
★成田国際文化会館 TEL:0476-23-1331
(9:00~17:00 月曜日及び祝日の翌日は休館)
〈キャスト〉大迫綾乃 勝俣美秋 小島寿美子 友澤宗秋 由谷青波 大島雅陽 後藤英樹 鈴木彩乃 田中克宏(T1project)楢原秀佳(Studio Life)

〈スタッフ〉
演出助手:中尾友也/照明:成田国際文化会館/音響:小島千朋(劇団わらく)/宣伝美術:水谷夏美/衣装:小島寿美子(劇団わらく)/振付:長橋佳奈・ 由谷青波(劇団わらく)

制作:劇団わらく
共催:成田国際文化会館
協力:アイリンク / 演劇企画集団’88 / 劇団オムライス / 劇団MWORKS / Studio Life / TPN / T1project / 成田市民劇団 / 林建吾 / 奥村奈美余

まくべすチラシ裏

 

【勝俣美秋コメント】
ここ成田で「芝居工房わらく」を立ち上げたのが、2004年。
その後、2007年の東京国際芸術祭リージョナルシアター・シリーズ、リーディング部門に選出されたのを機に、2010年に「劇団わらく」と名前を改め、東京と成田で活動を始めました。
最近は、どうしても東京での活動に重きを置くようになってしまっています。そして、そのことに対して、僕は、違和感と哀しさを感じていました。
なぜそんなものを感じたかというと、単に、この町が自分が育った町で、「芝居工房わらく」を立ち上げた町だからという理由だけではありません。
僕は、「成田にも演劇文化がある」と信じてるからなんです。
2014年の2月に、もりんぴあこうず・MORI×MORIホールで『壁あまた、砂男』を上演した時、多くのお客様に来ていただきました。そして、終演後、帰路につくお客様の笑顔を眺めながら、「成田の演劇を盛り上げよう」と、強く心に誓いました。
今回一緒に作品を創ってくれる、宮﨑顕くんをはじめとして、ここ成田で「演劇を守っている」人たちがたくさんいます。市民劇団も活動を続けており、若手の劇団も立ち上がりました。そんな人たちと、もう一度演劇を創れるなんて、僕は幸せ者です。
成田の皆様にも、そんな幸せを感じていただきたいと思っています。演劇は、創り手とお客様の距離が非常に近い芸術です。そう、創る側も見る側も一緒になって、一つの世界を築くのが演劇なのです。
そして、今回の公演は、成田国際文化会館の大ホールロビーを使うという、荒唐無稽な企画です。
これぞ、成田でしかできないことです。
この公演は、成田でしか上演されません。
今回、東京からも多くのお客様がいらっしゃいます。
そんな方々に、この町のパワーを見せてあげてください。

【宮﨑顕コメント】
10数年前、地元成田市で劇団MWORKSの活動を始めた頃、とある演出家との話の中での彼の一言。
「成田って、文化、芸術、不毛の地っていうイメージだよね。」
僕は、「あはは。ですね。」と、力なく笑いながら、悔しさで背中がゾクゾクしたのを覚えています。
成田市にも、様々な活動がある事を知っている身としては、生まれ育った街を勝手なイメージで「不毛である」と、された事はとても辛く、恥ずかしく、悔しい思いでした。
2015年。
演劇に関してだけ言えば、小さな市民劇団や、市民ミュージカルがあり、学生達による新たな劇団が立ち上がり、こうしてまた新しい企画が次々と生まれる街になった成田市を、嬉しく、なんだか誇らしく感じます。
人材、コスト、都心部へのアクセス。どれもこれも、成田市は有利だと感じています。海外の芸術家とのコミュニケーションも、取りやすい環境にある事も利点です。
今回の企画「まくべす」を機に、人が「東京へ観に行く」という流れから、人が「成田へ観に来る」という流れを大きくする事が出来ればと考えております。
「成田でしか観られないから成田に行こう!」
「成田って、何か面白い事しているらしいよ?行ってみる?」
そんな言葉が、たくさん届く街になりますように。
成田で出来た芝居を、都心部や海外に輸出する!
それが僕の次の目標です。

【成田国際文化会館より】
ここ成田市の大きなアドヴァンテージはふたつ、ひとつは、観光地であり、国際的知名度が高い土地だということ。そしてもう一つは、東京から通える距離にあるということです。
現在、いろいろなものが東京に集中していて、いろいろな情報やノウハウが東京に蓄積されているのは、確かな事実です。しかし、地方都市でしか出来ないもの、も必ずあります。
東京に「攻めて出た」勝俣美秋と、成田を「守った」宮﨑顕。この二人がタッグを組んだら、と、以前から思っていました。
そして、演劇とは、既成概念を壊すところから始まります。
今回の公演場所は、大ホールロビー。
東京から来られるお客様は、鰻の薫る参道を経て、成田山新勝寺を抜けて、公演会場にたどり着きます。駅から降りたその時から、公演は始まっていると言えるでしょう。
地元のお客様には、東京の蓄積が詰まった演劇を目の当たりにしていただきたいと思っています。
上演するのは、世界一の劇作家ウィリアム・シェイクスピアの代表作です。しかし、『マクベス』ではなく、『まくべす』です。(その違いは、劇場にてご確認ください。)
普通じゃ考えられないことを考えること、それが演劇の醍醐味です。
(成田国際文化会館 事業担当 林 建吾)

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。