【なかま】スクールウォーズばりに成長!「成田チャオズジュニア」NECカップ3位! 

成田に1チームしかない少年ラグビーの「成田チャオズジュニア」が、ドラマ「スクールウォーズ」ばりの急成長を見せています!

【昨年NECカップで3位入賞!】

昨年11月に行われた「第13回NEC杯千葉県ラグビースクールトーナメント」で、5年生チームが3位入賞を果たしました!
昨年は、予選リーグを全勝突破しながらも、準決勝で当たった柏ラグビースクールに68―0で大敗。
しかし3位決定戦では、千葉ラグビースクールにダブルスコアで勝ち、3位獲得!
3位入賞は、チャオズジュニア初の快挙でした。

【柏にリベンジ!で今年も3位入賞】

3位にはなりましたが、柏にリベンジを誓い、6年生になった今年4月からは練習日を増やしました。
結果、春の練習試合では、敗戦ながらも50―10にまで差を縮めましたが、それでもまだ40点差…。

そして今年のNEC杯。
なんと予選で柏と同じブロックになってしまったのです。
ところが!31-14で勝利! 保護者、コーチは狂喜乱舞。
「日本が南アフリカに勝ったようなものです!」。

そして決勝トーナメント進出。
準決勝では、全国優勝も予想される茨城のチームと当たり、喜びもつかの間、91-0で大敗。
「上には上がいました・・・」。
しかし、3位決定戦では筑波のチームに69-10と大勝し、2年連続の3位入賞を果たしました(^^♪
千葉県ナンバーワンです!

それでもキャプテンの梶川颯希選手は「3位になれたことはうれしいけど、試合内容はもっと差を縮められたんじゃないかという悔しさが残りました。もっと練習して上を目指して頑張りたいと思います」と、さらなる向上を誓いました。

 

【成田チャオズジュニアの変遷】

成田チャオズは、成田西高校(現成田国際高校)ラグビー部OBが、顧問の呼びかけで1993年に設立。2002年にジュニア部を発足しました。
ラグビーが盛んではない成田地区において、ジュニアチームは和気あいあい、楽しくアットホームに活動していました。

2007年には幼稚園~小学生の部員は34人でしたが、2年前のWC杯日本代表チームの善戦によって、全国のラグビー熱が高まり、成田チャオズジュニアも徐々に部員が増えました。
それでもラグビーの大会はあまりなく、2~3チームで交流試合を行うくらいでした。
県全体規模の試合は、春と秋に行われる房総練成会という交流大会ですが、成田チャオズは毎回大敗。
普段はアットホームに楽しく活動しているのに、試合は大敗。
「どよーんとした空気で帰ってくる」という年が続いていました。
しかし、強いチーム相手には相変わらずながら、3年くらい前からは強くないチームには勝てるようになってきたのです。
現在では部員も67人に増えました。

【チームとして向上】

成田チャオズは、ラグビーに熱い大人たちの集まりで、コーチ陣も保護者も熱心です。

すそ野を広げるために、個々が声をかけたり、小学校の体育にタグラグビーを取り入れてもらうように働きかけたり、プロチームを巻き込んだり。
タックルもあり、ぶつかり合うスポーツなので、各カテゴリーにコーチが大勢ついていて、子どもたちを見守る環境も整えています。
人数が増えるにしたがって、楽しむだけではなく毎年練習の質もアップ、戦略も練るようになりました。

「ラグビーはサッカーや野球と違い、テレビ(地上波)中継がなかなかありません。
そのような状況下では、子どもたちにラグビーというスポーツのイメージを定着させることは難しく、教えるのも非常に難しい。
なので、今年はご家庭にもラグビー動画を見るようにお願いしたことや、練習前にラグビーの試合の映像を見せたりしました。
そうすると、自分たちでプレーを考えたり、お互いにラグビーに関する意見を言うようになってきました。
またコーチ陣は、ラグビーを好きな子どもたちを育てることを大目標とし、自分たちから取り組める雰囲気づくりを大切にしています」。

その甲斐あっての2年連続3位入賞です。

【全国大会にも参戦!】

また、今年はさらなる挑戦として、小学生の全国大会となる「ヒーローズカップ」に初参戦し、12月3日の関東地区予選1stステージに出場。
同じブロックでは、水戸市ラグビースクール(茨城県)と高崎ラグビースクール(群馬県)と対戦しました。

《水戸戦》

《高崎戦》

 

強豪クラブ相手に善戦しますが、残念ながら1敗1分で予選2位となり、次のステージに進むことはできませんでした。
「しかしここまで勝負ができたのは、子どもたちのラグビーに対する気持ちと取り組みによるものだと思います」。

【友だちも増える成田チャオズ(^^♪】

成田にはラグビーチームが1つしかないので、子どもたちは様々な小学校から集まり、「いろいろな小学校の友だちができます」。
また、チャオズのメンバーは、レスリング、空手、野球、陸上、水泳など、ラグビー以外のスポーツも並行してやっている子が多いそうです。

 

【中学生が通えるスクールも発足】

地域の中学校にはラグビー部がないため、チャオズの皆さんが尽力し、クボタスピアーズOBの助力を得て、今年9月には千葉ラグビーアカデミーが開校。
ANAクラウンプラザホテルフットサル場で月・木、千葉のグラウンドで火・金の放課後、中学生と小学生が練習できるようになりました。
「この先もラグビーを続けられる環境を提供し、高校・大学とラグビーを続けてもらいたいと思っています」。

【成田のラグビー熱を盛り上げるために】

成田チャオズのメンバーが中心となっている成田ラグビー協会では、2年後のラグビーWC杯のキャンプ誘致などに向けて、成田のラグビー熱を盛り上げるためにも尽力しています。

4年前からは「成田ラグビーフェスティバル」を開催。
来年6月の成田ラグフェスでは、ラグビーレジェンドのトークショーを企画中。
対戦カードはトップリーグの各チーム、各大学に協力を仰ぎ、千葉県ではなかなか見ることのできない、魅力ある豪華対戦カードを企画しています。

成田ラグビーフットボール協会と成田チャオズラグビーフットボールクラブの事務局長を兼任する藤崎伸幸さんは「2019年に向けて、ラグビーを皆さんに知ってもらうための普及活動と、ラグビーが子どもたちの活動の選択肢の一つになるよう、成田市の活動体制もより充実させていきたいと考えています。
また、2020年にはオリンピックもありますので、オールスポーツで取り組めるような仕組みができればと考えています」と、熱い想いを語りました。

 

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。