昨日2月26日、サッカー界のレジェンド、キングカズこと横浜FCの三浦知良選手が50歳の誕生日を迎えたということで、夜のテレビ番組でも盛んにカズさんの特集をやっていた。
インタビューされた方々のコメントは、「50歳で現役」という、世界レベルでニュースになるサッカーのことだけでなく、カズさんの人間性に触れたものも多かった。
いわく「若いとき、合宿で誰も声をかけてくれなかったところ、カズさんだけがかけてくれた」など、後輩からも先輩からも次々に、飾らない温かな気配りの人のエピソードが飛び出した。
エピソードを聞きながら、鮮やかによみがえった約20年前の出来事。
幼かった長男を抱っこして、新幹線から降りようとデッキに向かったとき、前方の車両から降りようとした男性とデッキで鉢合わせした。
カズさんだった。
カズさんは、こちらの視線に視線をきちんと合わせて、実に自然にジェントルな手のしぐさで、「お先にどうぞ」と、ほほえみながら道を譲ってくれた。
すごいことがとっさに起こると、人は茫然とする。
会釈をして、先に新幹線から降りさせてもらうと、ホームには先に降りていたりさ子夫人がいて、今の人はやっぱりカズさんだったと気がついた。
当時は、正直、テレビで見るカズさんに対して、サッカーはすごいけどはっちゃけた人、みたいなイメージしかなかったので、印象の違いにビックリしたことを覚えている。
しかし、昨夜、カズさんについて語られたコメントの数々を聞いて、当時の勝手なイメージではなく、一般人にもやさしく対応してくれるカズさんが本当だったんだと、改めて思った次第であります。
カズさんは昨日、「60歳現役」発言。
年齢と向き合い、若い選手たちの何倍も練習と体のケアをしなくては動けませんから、と当たり前のように言い放ち、何十年も努力を続けているサッカー界のレジェンドに尊敬の念を抱くとともに、60歳現役姿が本当に見られる気がしてきた。 (F)