スポーツは からだも心も元気にする! わくわく千葉ちゃん陸上教室♪

春休みに入ったばかりの3月25日、中台運動公園陸上競技場で、「千葉真子先生と走ろう! わくわく陸上教室 in NARITA」が行われ、82名の小学生が参加しました。
これは、平成27年度成田わくわくひろば合同事業で、開設10周年を迎えた同ひろばの記念イベントです。

DSC_3611

【講師は世界メダリスト!】

講師の千葉真子さんは、1996年アトランタ五輪10000m5位入賞、1997年世界陸上アテネ大会10000m銅メダル、2003年世界陸上パリ大会マラソン銅メダルという輝かしい実績を残し、2006年に引退。
現在、陸上競技指導者、スポーツコメンテーター、タレントとして活躍中で、「千葉ちゃん」の愛称で親しまれています。

千葉ちゃん登場♪

千葉先生は、「今日は走る裏技、疲れない裏技を教えますね~。何のスポーツをやるにも、走るのは基本。自分の走りを感じる、そして、どんなふうにしたらもっとスピードが出るかな?って考える。『頭もしっかり』走ってください。お友だちの走りも観察してください」と、身体を動かすだけではなく「考える」ことの重要性を話しました。

【準備運動&ストレッチ!】

手と足を別々に動かすことで脳を活性化させる動きや、「走っているときにお腹が痛くなりやすい人は、脇腹を伸ばしながら深呼吸するといいよ~」と具体的なアドバイスがされました。

DSC_3650

うなりくんも一緒にやりました♪

【速く走る裏技を伝授!】

基本の動き作りは、まず歩くことから始まりました。
出来るだけ速く歩く、スキップ、サイドステップ、ケンケンパ、できるだけ大きな1歩で走る、できるだけ細かい1歩で走る、1・2・3の「3」でもも上げと、スモールステップアップの練習が続きます♪

スタンディングスタートは「縄跳びするとき、地面についた足の部分を意識して~」、「腕振りはリラックス&リズミカルにね~。短距離は大きく速く、長距離は小さくていいよ~」「ゴールより5m先まで駆け抜けること」と走りへのアドバイスの他にも、シューズの正しい履き方・靴紐の結び方、水分補給の仕方なども教わりました。

【いつもより長い200mリレー】

実技の最後は、8組に分かれて「1人200mリレー」。
千葉先生は「いつもより長いから、ペースを考えて、頭も使って走ってください」。

子どもたちが、いつもより長いリレーに全力でチャレンジした後、まさかの「もう1回やるよ~」。
千葉先生は、チーム毎に作戦タイムを設けさせ、グループ毎に回って、子どもたちの話し合いに耳を傾け、アドバイスしたりしていました。

 

2回目も、1位のチームは同じでしたが、2位以下は着順が変わっていました。


「ペースを考えました」「バトンがスムーズにいくようにしました」と話した子どもたちに、千葉先生は「考えてもらうために2回走ってもらいました。仲間と協力する、知恵を出し合って工夫する、そうすれば1人で頑張るより、もっと力が出せると思います。日常生活でもやってみてください」と意図を話しました。

【苦しい時こそ、夢や目標を心から信じる。 自分の人生を大切にしよう】

最後は・・・
陸上部に入ったのは駅伝強豪校の高校から、という千葉先生からのメッセージ。
「1日目の練習で足の裏にマメが10個できて、全身筋肉痛。入部を後悔しました。練習中、グラウンドに転がっていたサッカーボールを見て、『あのボールにつまずいて鼻血でも出たら、監督さんが休めって言ってくれるかな・・・』とまで考えました。けれど『駅伝メンバーになりたい!』という気持ちの方が強かった。夢や目標があったから乗り越えられました」と語りました。

「夢や目標がある人~?」
「夢や目標がある人~?」

「夢や目標を早く持てば、たとえばサッカー選手になりたければ、好き嫌いをなくしてしっかり食事をとるなど、今からできる準備があります。他の子よりスタートを早くすることができる。苦しいときこそ夢や目標を心から信じること。1歩1歩努力してください」。

また、自身が人生でいちばん辛かったマラソン五輪出場補欠にもふれ、「1日60~70㎞、1ヶ月で1000㎞以上も走ったんだよ~。それでもオリンピックに行けませんでした。けれど、自分の人生の主役は自分、自分の人生を大切にしよう、下を向いたら暗い人生しか待ってないと思って乗り越えました。今、私は3才と1才の子どもを育てています。子育ては大変。お父さんお母さんは寝る時間もありません。皆さんもそれくらい愛情を注いで大切に育ててもらっていること、世界に1つしかない命だということを忘れないで、明るく前向きに生きていってほしいと思います。スポーツは、からだだけじゃなく心も元気にしてくれますよ」と締めくくりました。

子どもたちからも、「走るポイントだけでなく、いろいろなことを教えていただき、参加できて良かった。これからの生活に活かしていきたいと思います」「楽しかった。いろいろな裏技を覚えました。違う学校の人とも仲良くなれました」と、陸上だけではなく、得るものが多かった教室の感想が聞かれました。

【成田の子たちは運動能力が高い!】

教室終了後、千葉さんにお話をうかがいました。
―成田の子どもたちは、いかがでしたか?
A.運動能力が高くて、普段から練習をやっているんだなと驚きました。楽しみですね。
―リレーを2回やったのは?
A.達成感とか辛かっただけで終わりではなく、やってみて、自分なりに次のことを考えることで、可能性や能力を伸ばすことができると思うからです。
―陸上教室活動をされていて、「やって良かった」と思われる瞬間はどんなときですか?
A.今日、最後の話のところで、みんなシーンとして心で聴いてくれていました。心と心の交流が出来たと思った瞬間、良かったなあと思う瞬間です。

DSC_3898

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。