成田市の宗吾霊堂では、熊本地震復興支援の募金箱を、4月下旬から本堂に置いたところ、8月末までに305,732円の義援金が寄せられました。
【木内惣五郎と熊本の縁】
宗吾霊堂が祀る義民・木内惣五郎の出自については、諸説あるそうです。
その1つが、熊本県の五家荘(ごかのしょう)出身であるというもの。
惣五郎は、平家落人伝説が残る五家荘の、緒方佐衛門の次男として生まれ、下総に移住した叔父を頼って下総で暮らすようになったそう。
その後、公津村の名主・木内家の養子となった惣五郎は、自らの命をかえりみず、将軍に直訴し、農民を窮地から救いました。
平成14年の宗吾霊堂350年祭の直前、五家荘にダム建設のニュースが流れました。
片寄照文寺務長一行は、ダムに沈む前にと五家荘を訪ねました。
実際に五家荘には「義雲堂」という祠があり、ダム建設が中止となった今も、惣五郎の供養を続けているそうです。
【義援金を成田市に託して】
11日、片寄寺務長と菅莞司信徒部長が、成田市役所を訪れ、義援金を小泉一成市長に託しました。
惣五郎と熊本の縁を初めて知ったという小泉市長は、来月の「復興支援 成田市民号 熊本の旅」で、直接熊本に届けることを約束しました。
片寄寺務長は、「大人の方から子どもさんにいたるまで、たくさんの方が募金をしてくださいました。熊本を心配してくださるお一人おひとりの気持ちを届けられれば、と思います。皆さんに心から感謝しています。一刻も早い復興をお祈りしています」と、熊本と募金をしてくださった方々に思いを馳せました。