此木三紅大の万華鏡 ~そのⅢ 少年は猫を描いた~

猫のいる美術館として、マニアの間で有名な松山庭園美術館で、「此木三紅大の万華鏡~そのⅢ 少年は猫を描いた~」が開催されています。

松山庭園美術館をアトリエとする此木三紅大は、1937年東京生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、ローマ・アカデミア美術大学で学びました。絵画にとどまらず、彫刻、やきもの、詩作など、ジャンルを超えて意欲的に制作活動を続けています。

喜寿にちなんで、美術家としてのその多様な創作の全貌が、順次七種のパートに分けて紹介されてきましたが、今回は、そのⅢとしての展覧会で、15歳~20歳までの小品から大作まで、自選の約70点が展示されます。

少年時代から絵を描くことが大好きで、中学2年生の時には学校後援の個展を開催し、学校の廊下中を大作で埋め尽くしたというエピソードがあるほど、強烈な個性と才能を持つ此木三紅大。

中学校で初個展 1952年(15歳) 
中学校で初個展 1952年(15歳)

今回のタイトルになった小冊子のなかで、此木が絵に対する思いを述べているので、紹介します。
《今日この頃思う事》
―満たされすぎて何かを失ったような今の時代、夢を持つこと、純粋にひたむきに生きること、その尊さを思い起こさせる少年時代の作品を前にして、今、私はあらためて、何事にも真剣で、謙虚で、物をいつも初めて見るように見、良い絵を描こうなどと気負わずに、自由で楽しく面白く絵を描きたいものだと思っています。―


『成田エリアどっとこむ』のクーポン提示で、同伴者全員の入館料が100円割引になります。 初秋の庭園美術館にお出かけになりませんか。

▽9月4日(金)~11月8日(日) 10時~17時
(開館日:金・土・日・祝日のみ)
▽松山庭園美術館(匝瑳市松山630/℡0479(79)0091)
※JR八日市場駅からタクシーが便利です。
▽入館料:大人800円/小中学生400円
ホームページ http://matuyamateienmuseum.blog.fc2.com/
【コノキ・ミクオの詩 朗読会】
▽9月27日(日)14時~ ※入館料のみ

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この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。