【千葉ロッテマリーンズ・唐川侑己投手インタビュー 2017】 ㊦

―投球回数1000回とFA権取得についてのお気持ちは?
〈唐川〉特に感慨深いものがあるわけではありませんが、たくさん投げさせてもらいました。
FA権は目標ではありませんが、すべての人が取得出来るわけではありません。
最初に僕を起用してくれたバレンタイン監督に始まって、サポートしてくれた人がたくさんいる。そういうおかげだということを思います。
FA権を使うかどうか、先のことは分かりません。

―数字はあまり気にされないですか?
〈唐川〉良い時はいいけど、よくない時は数字を見ているとしんどい。
数字を言ってもあまり意味がないと思っています。

―10年は短かったですか?長かったですか?
〈唐川〉あっという間でした。ただ10年いるだけという感じ。
入団当時、10年後はもっとバリバリ活躍できていると思い描いていましたが、現実はそんなに甘くありませんでした。
もっとやれるところもあったと思うところもあります。
ここから折り返しだと思って、どこまでやれるのか頑張りたいと思います。

―井口新監督体制はどんな感じですか?
〈唐川〉まだ、秋季キャンプでご一緒しただけなので、分かりません。
内容などちょっと変わったり、違う箇所は少しずつあります。

―来季から清水直行さんが投手コーチとして戻っていらっしゃることが発表されました。
〈唐川〉まだ接触はありませんが、清水さんは僕が入団した時に18番を付け、エースとしてやられていた憧れの投手です。

監督やコーチが変わられても、自分がやることは変わらないので、順応していこうと思います。

―来シーズンに向けて、秋季・冬季練習で取り組んでいることは?
〈唐川〉今年はある程度投げたので、身体のケアを大切にして、継続してトレーニングをしています。
マッサージや鍼の治療、トレーニングかケアか分からないですけど、今までやってきたヨガ、ピラティス。
年齢のこともありますし、トレーニングで体重が増えている中で、柔軟性を高めておかないと別の身体になってしまうので、トレーニングを意識的にやってる分、柔軟性を高めることも意識的にやっています。

―毎年うかがっていますが、プロとして野球をやる上で「心・技・体」重要な順番は?
〈唐川〉僕もそれ、けっこう年間通して考えてたんですけど・・・。
そもそも「心」とは何ぞや?というところからになりますよね・・・。
心技体という言葉はザックリしすぎていて・・・。
例えば、技術があれば疲れず投げられるかも、でもそもそも身体がなければ技術はつかない、やろうと思う心がなければ、身体があっても意味がない。
技術がついたと思えれば気持も乗ってくるし、身体の負担も減らせるし、でもその技術が出せるのは体力がついたからかもしれないし、体力を維持するためにはやろうとする気持が必要だし・・・。
結果、分からなくなります。
心技体は、どれかというものではなく、三角や丸のように巡っているものだと思います。

 

―これも毎年伺っている質問です。野球は好きですか?楽しいですか?
〈唐川〉プロとして楽しいと思えるのは、自信を持って投げられた、ほんの2日か3日だけです。
でも野球自体が好きなのかも。
この間は、通っているジムのイベントで、スタッフのみなさんと草野球をやりました。
いろいろなポジションやバッターもやって楽しかったです。

―今年も真剣にお答えいただき、ありがとうございました。
来シーズンのご活躍を期待しています。

★取材後記
「心技体に順番を付けてください」という記者の愚問に対しても、毎年、真剣に考えてくれる唐川投手。
今年はまさに「心技体の一致」に通ずる本来の答えを、手振りを交えて話してくれました。

「今年はみなさんをガッカリさせてしまったので、来年は良い報告ができるように頑張ります」と唐川投手。
1月には2週間、チームメイトの西野勇士選手とニュージーランドで自主トレを行うそうです。

フォームの改革に取り組んで、徐々に結果が上がってきたここ2年。
改革3年目の来季、安定度を増した勇姿に期待です♪

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。