成田のインバウンド対応は!? 観光立県フォーラムin Naritaで模索  ④

【第3部 パネルディスカッション「今、千葉県のインバウンドに必要なものは何か?」】

第3部は、中村氏をモデレーターとしたパネルディスカッション。パネリストは、千葉県商工労働部観光誘致専門監の椎名誠氏、Wi-Fi技術を活用し無線LANサービスの提供をしている(株)ワイヤ・アンド・ワイヤレス取締役副社長の南昇氏、世界初の英語による日本のハラール情報を集めたポータルサイト ハラールメディアジャパン(株)共同創業者 横山真也氏、早川氏です。

 

DSC_5929椎名氏は、旅行業界から県庁への転身。
国内客がたくさん来るところでないとインバウンドも来ない。努力も必要、覚悟を持ってインバウンドを受け入れると話しました。

早川氏は、千葉インバウンド促進協議会長としての活動、マロウドインターナショナル成田のハラール対応地域連携のためのバス運行などを紹介しました。

◆Wi-Fiとハラール対応の重要性
ワイヤ・アンド・ワイヤレスは、海外でプロモーションしたり、空港やターミナルステーションにブースを立てて、外国人旅行者に「トラベル・ジャパン・Wi-Fi」というアプリの無料提供を、旅行者の位置情報取得の許諾を条件に行い、彼らの移動軌跡を可視化し、訪日ビジネスの商機を支援するサービスを提供しています。
今後、訪日外国人のスマホに直接情報を届けて呼び込む配信サービスも展開予定で、インバウンド対応の強い味方になりそうです。

ハラールとはイスラム法で許された項目で、食べるものにも細かい戒律があるため、全世界人口の4分の1弱といわれるイスラム教徒の、訪日外国人対応が必要となります。ハラール・メディア・ジャパンは、ハラール版飲食店案内サイトを運営しピクトグラム(絵文字)で表示したり、お祈りスペースも表示したムスリムマップを提供したりと、イスラム教徒の訪日支援サービスの先駆者です。

◆意見交換
外国人旅行者には成田空港は東京、のイメージなので「千葉」を強力にPR、外国語を話せるスタッフの導入、日本のお客様を大切にしながらのインバウンド、外国人旅行者にとって重要なWi-Fiがどこにでもある環境作り・周知・地域で取り組む必要性、ITツールを活用した集客、夜のエンタテイメント作りなど、いろいろな意見が出されました。
栃木県佐野にあるハラール対応のラーメン屋に、関東一円の留学生が食べに来る例があげられ、ハラール対応のタレを開発すれば、成田のうなぎにイスラムの人々が集まる可能性が示唆されました。

◆質疑応答
京都・奈良・仙台など自治体との連携例、協議会を作って補助金を活用などの話題があげられました。
成田がハブ(中心)となって、外国人旅行客に、例えば世界レベルの景観を持つ勝浦や夷隅への旅の企画などの可能性も提案されました。(終)

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。