【なかま】 成田に笑医を広めたい!「成田市笑医健康の会」

小児外科医の高柳和江先生が、「心から感動して笑うこと」の心身への医学的効果に着目し、考案した「笑医」。成田市でも、「こころの健康づくり」事業の一環として、平成24年から市民を対象に「笑医プロデューサー養成講座」を実施しました。受講者の有志が「笑医を1万人の成田市民に伝えよう!」を合い言葉に、昨年結成したのが「成田市笑医健康の会」。福祉施設・学校・医療関係などで出前講座を行い、「笑医」を広めています。

3月28日、成田市保健福祉館で、第3回笑医市民大会が開催されました。昨年までは、高柳先生を招いていましたが、今年は健康の会の皆さんだけで、約30人が来場した大会の運営に初チャレンジです。

「これは、と思ったことを1つでも持って帰ってください」とあいさつする高垣会長
「これは、と思ったことを1つでも持って帰ってください」とあいさつする高垣会長
はじめに、笑いの医学的効果を説明
はじめに、笑いの医学的効果を説明

笑医講座は、「みんな対等」という設定からスタートします。「今日は女性は全員26才、男性は27才ですからね」と説明されると、会場にはさっそく大きな笑いが起こりました。

最初のプログラムは、「呼んで楽しい 呼ばれて嬉しい ニックネームを付けましょう」。地位も肩書きも上下もない関係になるため、健康の会のメンバーが誘導しながら、ニックネームを考え、発表しあうものです。

参加者は、どんどん笑顔に!
参加者は、どんどん笑顔に!

「ポピー」「クリスマスローズ」「マーガレット」「スミレ」など好きな花の名前を付けた人、「さよちゃん」「よっちゃん」「魚大王」など幼い頃の呼び名やあだ名を付けた人、「アン」「キャサリン」など朝ドラから付けた人など様々。「サムにしました。うちの犬の名前です」「ホワイトです。白髪だからです」など、1人ひとりの発表に笑いや声が上がり、終わる頃には、すっかり会場は打ち解けて和やかな雰囲気になりました。

身体も動かしてスッキリ!
身体も動かしてスッキリ!

♪高原列車は行く♪に合わせ、歌いながら体操をした後、「笑医」が提唱する「ほほえみの太陽」(①私が好き②あなたを幸せにしたい③大変ね④でも、こう考えてみよう⑤P・N・Pの順で⑥I.愛.Eyeメッセージ⑦感謝・感動しよう)が、寸劇を交えるなどして説明されました。

ほほえみの太陽
ほほえみの太陽

自分を好きになることが、一番の基本。2人1組になりお互いを褒めあい、褒められた方は「その通り!」「お目が高い!」と返すロールプレイングで、みなさん大爆笑。「みなさん、褒められて自然に笑顔になりましたよね。そしてそんな相手の笑顔を見て嬉しくなりましたよね。それが2つ目の『あなたを幸せにする』ということです」に、「なるほどー」と、うなずく参加者の姿がありました。

悩みを話す相手には「大変ね」と共感し、「でも、こう考えてみよう」と、現実は変わらなくても考え方を変えてあげることが出来る。相手に言わなければならないことがあるときには、「PNP」(ポジティブ(まず相手を受け入れやすい状況にし)・ネガティブ(伝えたいことを短くズバリと言う)・ポジティブ(相手をやる気にさせる))の順で言葉がけ。否定的な事柄を伝えなくてはいけない場面では「I・愛・Eye」。愛を持って、眼を見て、「あなた」が悪いという言い方ではなく、「私」が困っているという伝え方をする。夫婦・ご近所・親子など日常生活の中で、「1日5回笑い、5回感動すること」と、参加者に伝えられました。

 

ゴミ出しの時に、ご近所さんの悩みを聴いてあげる設定
ゴミ出しの時に、ご近所さんの悩みを聴いてあげる設定
ご主人に料理を作ってもらうには?
ご主人に料理を作ってもらうには?

健康の会のメンバー3人が、笑医を学んだことによって、人生や家族との関係が前に進んだという、説得力のある体験談を語る場面もありました。

参加した女性たちは、「こんなに楽しい内容とは思っていませんでした。大学生になった孫が、うちから通うようになったのですが、会話が難しい。今日、聴いたことをうまく利用して、笑いが増えるといいなと思いました」、「言い方ひとつ、考え方ひとつなんですね。実践したいと思います」と話してくれました。
会長のウルトラマンこと高垣隆弘さんは「会員だけでの初めての試みで、どのような反応をいただくのか心配でしたが、『よかった』『次はいつやるんですか』と言っていただいてホッとしました」と安堵の表情でした。メンバーは全員で、すぐに反省会を行っていました。

笑顔が素敵な「成田市笑医健康の会」のみなさん
笑顔が素敵な「成田市笑医健康の会」のみなさん

 

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。