どっとこむのつぶやき 4

成田エリア新聞で、一番人気だった「エリア再発見 成田の歴史と史跡」が本になった。『成田の歴史小話 百九十話』(崙書房出版)である。著者はもちろん小倉博先生。約7年にわたり、ほぼ毎週日曜日掲載の記事を立派な本にしていただき、光栄、感無量である▼あとがきには、成田エリア新聞のことをずいぶんと書いてくださっている。小倉先生に「何か書いていただけませんか」とお願いした厚かましい「編集の女性」とは自分である。実は、この後には先生のご配慮で省略していただいた言葉がある。「原稿料はお支払いできないのですが…」。読者の方に人気が高い「歴史記事」がどうしても欲しかった自分の、ダメ元承知、厚顔無恥なお願いに、小倉先生はニコニコと「いいよ、いいよ」と答えてくださった。それ以来、「原稿できたよ。取りにおいで」とお電話があると、一升瓶片手にうかがい、まとめて30回分くらいずつをいただいた▼史跡の写真撮影のため、1度だけ、カメラマン兼ドライバーでご一緒したことがある。道端の少し高くなった所に目的の祠があった。撮影し終わり、ピョンと飛び降りると、上着のポケットから何かが飛び出し、側溝の中に落ちてしまった。車のキーだった。側溝のフタはビクともせず、木の枝でひっかけて取ろうとしたが逆に潜ってしまった。途方に暮れた視線の先に建設会社さんの看板が…。助けを求めると重機でフタを開けてくださり、事なきを得た。そんなドジなトラブルを起こした時でも小倉先生はニコニコされていた▼小倉先生、長い間、本当にありがとうございました。2年間お休みいただいた後、「続 成田の歴史と史跡」を書いてくださったように、いつまでも「続・続 成田の歴史と史跡」を読者のみなさまと一緒にお待ちしています。

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。