見えない空気が見えてきた!? 遊びながら学ぶ「わくわくサイエンススクール」

11月22日、公津公民館で、成田市子どもセンター協議会の自主事業「わくわくサイエンススクール」が行われ、小学生19人が「空気の秘密」について、遊びを通して楽しく学びました。

講師は、成田市立豊住小学校の岩﨑正彦校長先生。岩﨑先生は、千葉県立現代産業科学館主任上席研究員の経歴や、テレビの教育番組にも関わったことのある、メダカ研究30年のスペシャリストで、子どもたちに科学の魅力を楽しく伝える授業に定評があります。

参加者のほとんどが1年生から3年生。黒いビニール袋で空気を捕まえるところからスクールは始まりました。ビニール袋から空気を顔に当て、「風がきたね~」。大中小の風船をそれぞれ膨らませて重さの違いを感じさせたり、膨らんでいない風船を空の段ボール箱にぶつけても倒れないけれど、膨らませた風船なら倒せることを見せて、空気に重さがあることを理解させました。

大・中・小 どの風船が重いかな
大・中・小 どの風船が重いかな

方眼用紙に手の平を広げてかたどらせ「方眼一マスの上の100㎞の空気は1㎏あるんだよ。みんなの手は何マスあったかな。50マスあったら、手のひらには50㎏の空気が乗っかってるってこと。でも重さを感じないのは、上下左右どこからも同じ大気圧がかかって0になるからなんだよ」と説明した後、水を入れたコップに画用紙でフタをして手で押さえ、逆さまにして手を離しても水がこぼれない実験で、空気が下からも押しあげていることを体感させました。

ほんとだ! こぼれない! と目がキラキラ
ほんとだ! こぼれない! と目がキラキラ

雨の日に傘を入れる長いビニール袋を膨らませてビニールテープでとめ、逆の方に4枚の尾翼をつけたものを飛ばしたり、強力な風を出す、ドライヤーを大きくしたような「ブロワ」で風船を浮かせて動きをコントロールしたり、大きな段ボールとスモークマシーンで作った「空気砲」を見せたり、次々と繰り出される「遊び実験」に子どもたちの目は輝いていました。

傘を入れるビニール袋の特大版は、ビニール袋を4枚つなげて作ります
傘を入れるビニール袋の特大版は、ビニール袋を4枚つなげて作ります
ブロワで風船を操作。飛行機が飛ぶ原理なんだよ
ブロワで風船を操作。飛行機が飛ぶ原理なんだよ

子どもたちが、「いちばん楽しかった」と話したのは「ミニ空気砲」でした。作り方は簡単。小さなペットボトルの底を切り、膨らむカーブのあたりで切った風船を張ってビニールテープでとめるだけです。中にスモークマシーンの煙を入れ、底の風船を軽く弾くと、飛び出した煙が小さな輪になりました。弾く強さに少しのコツがあるようで、子どもたちは夢中になっていました。家で作る場合は、線香の煙で代用できることも紹介されました。

簡単に作れる「ミニ空気砲」
簡単に作れる「ミニ空気砲」
輪ができた~
輪ができた~

岩﨑先生は最後に、11月30日に打ち上げられ(12月3日に延期)、往復50数億㎞の旅をして、東京オリンピックが開催される6年後に帰還予定の「はやぶさ2」に触れ、さらに、メダカ研究についての第一人者である東京大学大学院准教授・尾田正二先生の言葉「WONDER(不思議・驚き)がFULL(いっぱい)でWONDERFUL(すばらしい)になるんだよ」「身の回りにあるたくさんの不思議・驚きに出会う経験は、生活を、そして人生を、豊かですばらしいものにする」を紹介し、結びました。

 

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。