【子どもと一緒に読みたい本・絵本】㉝『ふしぎなお人形ミラベル』

★ふしぎなお人形ミラベル(アストリッド・リンドグレーン作/偕成社)

誰もが知っている「ながくつ下のピッピ」や「ちいさいロッタちゃん」等、リンドグレーンの名作は数多くありますが、「ふしぎなお人形ミラベル」は、小さな子でも楽しめるかわいい絵本です。

ある日、主人公の女の子ブリッタは、ふしぎなおじいさんから小さな黄色い種をもらいます。
家の裏にある自分だけの小さな畑に種をうえ、毎日水をやると…
なんと、赤い帽子をかぶった人形が育ったのです。
「ほんとにほんとにお人形がほしかった」ブリッタは大喜び。
ミラベルと名乗る人形は、おしゃべりもするし、一緒に遊ぶこともできますが、そのことはおとうさんやおかあさんには内緒です。
ブリッタはミラベルに洋服やパンケーキを作ってあげ、楽しい日々を過ごします。
女の子の願いがかなう物語です。

お人形遊びや着せ替え遊びをするようになったら楽しめる一冊です。
この本は、もともとリンドグレーンファンの私の本だったのですが、リカちゃん人形で遊ぶようになった年少の娘が、最近「よんで」と持ってくるようになりました。
少し長い絵本なので、まだちょっと早いかなぁ?とも思うのですが「お人形が動いて一緒に遊べたらいいのにな~」というみんなの夢や憧れが、そのままお話になっているような物語なので、絵だけ見ていても楽しいようです。

幼児向けの絵本ながらも、昔のスウェーデンの牧歌的な暮らしがよくわかり、さすがスウェーデン文化を代表するリンドグレーン作品と感じます。
かわいい絵や装丁も魅力的で、ブリッタやミラベルが着ている外国の子ども服は「こんな子ども服着せたい」と親はうっとり。
ミラベルが本当に可愛いので、どこかでミラベル人形を作って売ってくれないかなぁ、と密かにミラベル大流行を願っています。(M)

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。