親子で夢中! ネイチャーゲーム♪ 親子体験学習セミナー

6月10日、成田市の赤坂公園で親子体験学習セミナー「ネイチャーゲーム」が行われました。

成田市中央公民館が主催する、小学1~3年対象 全6回の「平成29年度親子体験学習セミナー」の第1回ということで、まずは中央公民館で開講式。


自己紹介では「昨年参加して、とても楽しかったので、今年も参加しました」というリピーターが多く、毎年行われている今企画が好評であることがわかります。
定員15組で、今年は希望者全員が参加できますが、昨年度は抽選になったそうです。

【みる・きく・さわる・かぐ 感覚で自然と仲良くなるネイチャーゲーム♪】

「ネイチャーゲーム」は、1979年に米国のナチュラリストにより発表された活動。
みる・きく・さわる・かぐなど、人間が持っている感覚を使って、自然を楽しみ、自然と仲良くなるプログラムです。
講師は、先日、当サイトでもご紹介した、日本シェアリングネイチャーゲーム協会公認自然案内人の沖野勇さんです。

この日は5つのネイチャーゲームを楽しみました。

【1つめ ノーズ】

導入は「ノーズ」。
沖野さんが出す「私は耳がよく、落ち葉の音で獲物がどこにいるか分かります」などのヒントで生き物の名前を当てた後、特徴や生態について学ぶというもの。
分かった人は黙って鼻に指を当てるというルールから「ノーズ」と名付けられています。

答えがわかったら、黙って鼻に指をあててね
答えが当たったら、生態を勉強

【2つめ 目かくしイモ虫】

視覚以外の感覚で、精神を集中して自然を感じるゲーム。
目かくしをした子どもたちは、木に張り巡らせたロープをたどり、ゴールを目指しました。

【3つめ コウモリと蛾】

目が見えないコウモリは、1分間に100回の超音波を出し、大好物の獲物「蛾」の位置を特定して捕獲します。
3つめのゲームは、その疑似体験♪

参加者同士が仲良くなるために、まずは手を握ってモールス信号のように伝えるゲーム。


「ぼくが右の人の手を握るので、同じように右の人に伝えてください」と沖野さん。


沖野さんのところに帰ってきた時に「あれ?おかしいな?『よ・ろ・し・く・ね』って5回握ったのに、2回に減っちゃった。握り方が優しい人がいたんだね」と言うと、みんな笑顔になり、「『OK』だから、2回になったんじゃない?」と、とんちの利いた返しをする子がいて、保護者からも「なるほど~」。
すぐに和気あいあいの雰囲気になりました。

保護者も一緒に全員で手をつなぎ、えさ場となる円を作ります。
コウモリ役は目かくしして、「バット、バット(こうもり)」と大きな声で超音波を出します。


蛾役は「モス、モス(蛾)」と答え、その声を頼りにコウモリが蛾を捕まえるというゲーム。
これが意外に難しく、子どもたちは歓声を上げながら、ゲームを楽しんでいました。

保護者もコウモリに挑戦♪

 

【視覚障がいに思いを寄せる】

沖野さんは目かくしゲームの後、「目の見えない人の気持ちが分かったかな? 白い杖を持った人を見かけたら声をかけて、杖の反対側の前に立って、肩を持ってもらって案内してね」と教えました。

【4つめ カモフラージュ】

植込みの中に、目立たないように置かれた人工物を探すゲーム。
観察力を養い、擬態や保護色、適応など、身近な生き物の暮らしの知恵や不思議を知り、興味を持たせることがねらいです。

植込みの中に23個の人工物が隠れています

植込みの中に置かれた人工物は23個。
子どもも保護者も、目を皿のようにして植込みを観察します。


一回りした参加者は、沖野さんに見つけた数をそっと報告。


ところが、一回り目は全部見つけた参加者は0人でした。
沖野さんの「その倍かな」「いい線いってるけど、あとちょっと」のアドバイスに、「え~、ウッソ~!そんなにあるの!」と、大盛り上がりで2巡目へ。


しかし、2巡目で全部見つけられたのも1人だけ!
みんなに拍手されて、嬉しそうに微笑んでいました。

そして、擬態や保護色の勉強♪

子どもたちは真剣!

【5つめ 大空へ飛ばそう 種コプター】

熱帯雨林に自生する「フタバガキ」の種は、2つの羽根を持ち、クルクルと回転しながら、親の木より遠く離れたところに着地し、芽を出します。
沖野さんは、フタバガキをモチーフにした「種コプター」を考案。
種が回転しながら遠くに飛ぶ様子を再現しました。
飛ばし方のコツを教わると、子どもたちはもう夢中!

こんなに飛ぶんです!

高く遠くに飛びすぎて、木の上に載ってしまう種コプターや、何人かで競争する姿もありました。

【フィールドビンゴはお土産に】

楽しすぎて、予定時間がオーバー。
様々な感覚を使って、自然の中を歩き回り、該当することに出会ったら、そのマークを折る「フィールドビンゴ」を楽しむ時間がなくなり、カードはお土産になりました~。

【学校ではできない体験!】

3年生の並木凛空(りく)くんは、「普段できない体験ができてうれしかった!人工物を探すのが楽しかった!」、2年生の西尾大和くんは「種コプターがいちばんおもしろかった!普通の竹コプターより、すごく高く上がったし、当たっても痛くないからよかった」と顔を輝かせました。

大和くんの母・美千代さんは、保護者で唯一、目かくしコウモリ役を体験。
「見えない方の世界が分かりました・・・。
耳を傾けていつもより研ぎ澄ますという、普段できない経験ができました。
人工物探しは、自分でも『ちゃんと見てないんだなあ』と(苦笑)。
今日のプログラムは、大人も夢中になりました。
全部よかった! 私が楽しかった!
通常の生活では忙しくて、子どもと触れ合う時間がなかなか持てません。たった数時間でも今日は触れ合えました。
目かくし体験は、彼も感じてくれて、少しでも分かってくれれば・・・。
先生方に教わると、感じ方が違うと思うので、公民館事業を頼りに積極的に参加しています」と、感動と感謝の言葉を聞かせてくれました。

《親子体験学習セミナー》
今年度の親子体験学習セミナーは、今後12月までに「陶芸」「太巻き寿司作り」「和菓子作り」「食品工場見学」と続きます。
残念ながら今年度の申し込みは終了していますが、来年度も開催される予定です。
個人では、なかなかできない様々な体験を、親子で体験できる楽しいセミナー。
小学1~3年生の親子のみなさん、来年はせひ体験なさってはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。