【子どもと一緒に読みたい本・絵本】㉔『大おばさんの不思議なレシピ』

子育て奮闘中!のママが「子どもと一緒に読みたい本」「本当に子どもにうけた楽しい絵本」を紹介します。

★大おばさんの不思議なレシピ(柏葉幸子作・児島なおみ絵/偕成社文庫)

大おばさんのレシピノートは、古い一冊のノートです。
縫い物から編み物、料理、家庭薬の作り方まで、さし絵入りで丁寧にのっています。
しかも、ただのレシピではありません。
そのレシピどおりにものを作り始めると、たまに美奈は不思議の世界へワープしてしまうのです!

この本の主人公である美奈は、とっても不器用。
卵を割ると必ず殻が入るし、包丁を持てば手を切る。
ミシンは糸がからまるし、決して「できる」タイプではありません。
でもくよくよせずに「このままではいけない」と大おばさんのレシピに挑戦し、失敗してもめげません。
それどころか、めんどくさがって手順を無視したり、ちょっとごまかしたりするズボラな性格に、親近感を持ちました。
結果出来上がったものが不良品となってしまい、不思議な世界へワープした際には文句を言われたり、とんでもない事件になってしまうのですが…。
さて不思議な世界で、美奈はどんな体験をするのでしょうか?

各章の題となっている「星くず袋」「魔女のパック」「姫君の目覚まし」「妖精の浮き島」といったレシピを目にしただけでも「どんなものができるのかな?」と心ときめきます。
中でもわたしの一押しは「姫君の目覚まし」の章。
おとぎ話の舞台裏に潜入!
だなんて、ちょっと見てみたいと思いませんか?
物語にぴったりのかわいい挿絵も豊富で楽しく読みました。
わたしも大おばさんの不思議なレシピが欲しいなぁ~。

作者は『霧のむこうの不思議な町』という作品が有名な児童文学作家で、図書館でも多数のファンタジー作品を手に取ることができます。(M)

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。