被災地に寄り添うコンサート~光のとびら~ 

3月12日、もりんぴあこうづMORI×MORIホールで「東北復興支援 公津の杜音楽祭―光のとびら」が、開催されました。
もりんぴあこうづで開催された「東北復興支援Week.2017」を締めくくるコンサートです。

会場入り口に設置された募金箱に寄せられた募金への感謝を表すボーイスカウトのみなさん

タイトルの『光のとびら』は、シンガーソングライター・イルカさんの曲。
阪神淡路大震災の後、「被災者に元気を届ける歌が欲しい」という声に応えて作られたものです。
オープニングとエンディングに用いられました。

前半は、このイベントの実行委員長・椎名修さん率いる「ほっと奏でぃる」のステージ。
東日本大震災に衝撃を受けた、成田にもゆかりのあるピアニスト・中村由利子さんが一気に書き上げた、鎮魂と復興への想いが込められた『笑顔の日まで』、震災のため中止になった3月19日の全国大会に出場予定だった仙台市立八軒中学校合唱部が、同校に避難した被災者のために歌い続けた『あすという日が』、望郷の名曲『イムジン河』、中越地震の後「辛い時は、あなたの『ジュピター』を聴いて元気を出しました」と伝えられた歌手・平原綾香さんが被災者のために作詞した『今、風の中で』、ヴァイオリニスト・葉加瀬太郎さんが東北の子どもたちへの応援歌として作曲した『WITH ONE  WISH』などが、披露されました。

「ほっと奏でぃる」は、フルート、ギター、クロマチックハーモニカ、パーカッ ションにヴォーカルという珍しい組み合わせのバンド♪

 

後半は、ゲストミュージシャンコーナー。

プロのジャズミュージシャン・並木崇さんと村上俊一さんが奏でる『イマジン』。
復興支援コンサートも行ってきたそうです。

加藤彰子ピアノ教室の生徒さんは、「被災地のみなさんに元気を届けるつもりで演奏します」。

お客様も巻き込んで歌と手話♪

中山あすかフルート教室生徒さん演奏の伴奏は妹さん♪
フルートの澄んだ音色は、どこまでも飛んでいきそう。
被災地のみなさんに届いたに違いありません。

シンガーソングライター・武藤奈々子(NaNa)さんのステージは、とてもアマチュアとは思えない、届く歌声と歌詞・メロディーでした。

「疲れた心を ひきずり歩いているのね
『“守るべきもの”のために』と ただ強く前を向いて」
「悲しみの波に あなたが拐われぬよう
苦しみの海に あなたが飲み込まれてしまわぬよう
何が出来る訳じゃないけれど 誰よりもあなたを思っている
もし、傷つき 疲れ果てたら いつでもここに帰っておいで」
「あなたの心帰る場所 いつもここであるように」
「どんなに強いあなたでも 勝てぬ涙もあるでしょ?」

と、被災した方々に寄り添う『帰る場所』の歌詞を綴った思いを武藤さんが話してくれました。
「たまたま知人に、震災直後から被災地へ入り、救援活動をされていた方いて、その人が千葉に戻ってきたときに、写真やお話を聞かせていただきました。
そういう活動を20年以上されているベテランの方でしたが、『生まれてはじめて心が折れそうになった』と、声を詰まらせながら話してくれました。
そのときに込み上げた気持ちがこの歌になりました。
今でも東北で、復興のために工事など頑張っている友だちがいます。
何か大きな事ができなくても、せめて帰って来て会えた時に、ほっとして安心してもらえたら、といつも思っています」。
―微力だけど無力じゃない―というフレーズを胸に、活動を続けているそうです。

エミズフレンドの木村崇史さんと狩野幸一さんも、パワフルな歌声とギターで、『大空と大地の中で』『家族になろうよ』『上を向いて歩こう』などを披露しました。


出演者が選んだ曲の歌詞は、どれも被災した方々に寄り添うものばかりでした。

最後は「みんなで歌おう!元気を届けよう!!」。
スクリーンに歌詞が映し出され、『未来へ』『栄光への架け橋』『光のとびら』が歌われ、4時間近くに及んだコンサートは幕を閉じました。

 

 

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。