浪江町消防団の『無念』を描いたアニメ作品 3/11 ももとせで無料上映 「多くの人に観てほしい」

東日本大震災から6年が経つ3月11日、成田市公津の杜の「ももとせ」で、アニメーション映画『無念』が上映されます。

『無念』は、福島県浪江町の消防団長を主人公に、震災時、震災後の様子を描いたものです。
瓦礫の下に取り残された多くの命を確認しながら、その後発生した福島第一原子力発電所の事故により、浪江町から避難せざるをえなくなった消防団。
助けられなかった命に、今もお詫びを続けている浪江町消防団の、震災発生から5年までの様子を、証言に基づき、浪江町役場の監修を経て構成、ほかの被災地での物語も加え、再構成した映画になっています。

昨年3月に、紙芝居で福島を伝えてきた広島の「まち物語制作委員会」が、「浪江まち物語つたえ隊」とともに、ほぼ1年がかりで制作しました。

映画の趣旨に賛同し、無償で声優として参加されたのは、個性派俳優として知られる大地康雄さん。
そして、壮絶な体験をされた浪江町の被災者の方々も、声優として参加されています。

1年間、全国各地で上映された『無念』には、アニメで観るリアルな福島の現状、心の葛藤に、深い共感が寄せられたそうです。
口コミ、メディアを通して反響を呼び、現在では全国各地からの上映依頼が増え続け、フランスでの上映会も行われています。

被災地の子どもたちを招待したり、被災地に出向いたり、と支援を続けている、ももとせを運営するNPO法人住まい・まち研究会の夏目幸子理事長は、「多くの方に観てほしい」と話します。
成田で鑑賞できる貴重な機会です。
鑑賞無料。お電話でお申し込みの上、ぜひ足をお運びください。

【『無念』上映会】
▽3月11日(土) 10時30分~/13時30分~ (約55分)
(各回定員50名)
▽鑑賞無料
▽ももとせアトリエ(成田市公津の杜3-11-1)
▽申込:℡0476(26)3098

★いくまさ鉄平監督のコメント
「手作り自主映画ですが、そこに込めた想いはどんなプロフェッショナルな映画にも負けません。
加えて、ラストシーンには、福島の震災体験を40本の紙芝居にする中、出会った様々な無念な出来事をショートストーリーで紹介しています。
自然災害では起こりえない、原発事故ならではの、まち物語、貴方の知らない東日本大震災がそこにあります。
ぜひ、ご覧ください。

★『無念』ホームページ

この記事を書いた人

Keitaro Sasaki

Keitaro Sasaki

千葉県成田市在住。成田エリア新聞(紙面版)編集長(2008-2014)以後はオンライン版の当サイトにて成田の情報を発信しています。成田を盛り上げるため、いろんなところに首を突っ込んでいます。